フランス住宅事情
フランスでは昨年の半ばから深刻な住宅危機に直面しています。
新築も中古も、不動産の価格が下がりっぱなしで、逆に賃貸は上昇中。
フランスでは賃貸契約の際家賃の3倍の収入が必要と言われており、
それがない人は保証人が必要となります。
広さなんて関係なく、家賃が安い物件が出ると何十人もが殺到して、
収入が家賃の3倍以上でも、若者は選考から外されるって話です。
学生や新卒の若者、若いカップルが都市部で手ごろな価格のアパートを
見つけるのは以前から難しかったのは変わらないけど、パリでは2019年から
家賃に上限があるから上昇は限定的です。でも他の主要都市、ボルドーや
エクサンプロバンスでは10~15%近く上がっているんだそう。
今回の住宅危機の最大の原因は、2022年2月にウクライナで戦争が始まってから、
世界中でインフレが拡大して中央銀行が金利を急上昇させたこと。
その結果、多くの家庭が不動産購入をあきらめて賃貸に住むことを余儀なくされ、
建設業も資材不足で価格が上がりっぱなし。
欧州の住宅不足が深刻な理由は、エネルギー不足と移民による急激な人口増加。
今年1月には低エネルギー効率のアパートやマンションの賃貸ができなくなって、
物件不足に拍車がかかったというのもあります。
さらに、フランスの住宅価格が下がっているので、外国の富裕層にとっては
不動産購入のチャンス。2022年以降、外国人による不動産購入が全体の12%を超え、
その90%以上がパリに集中しているのだそうです。
その結果、家賃の高いところも低いところも外国人に奪われて、
フランス人同士で住まいを奪い合っているという悲惨な状況に。
このような状況下で不動産詐欺が増加しており、特に学生世代が被害に遭っています。
無料サイトで賃貸物件を探す際、手付金や紹介手数料を支払ったにもかかわらず
契約済みの物件や存在しない物件に遭遇するケースが増えています。
皆さんも物件探しの際は、多少高くついたとしてもきちんとした不動産屋
(フランス語に自信がない場合は日系の不動産屋もあります)を通すなど
くれぐれも詐欺被害にあわないようにお気を付けください!!
【編集後記】
先日とあるコンサ-トに行ってきました。
場所はパリの中心地、オペラ座にほど近いオランピア。
ここはパリでも歴史ある老舗のミュ-ジックホ-ルで、2000程度の客席数で
ありながらかつてはビ-トルズやロ-リングスト-ンズも出演したという
伝説的な場所なのです。
私が行ったのはボサノヴァの巨匠、セルジオ・メンデスのコンサ-ト。
御年83歳、まさかパリで公演がみられるとは!
私たち夫婦は車でどこかに出かけるとき、必ずと言っていいほど
セルジオ・メンデスを聞いています。それもかれこれ20年。
メンデスさん、フランス語もお上手でバンドメンバ-も最高!
往年のファンが大勢集まり大盛り上がり♬
やっぱりライブはいいですね~
メンデスさん、最高のひと時をありがとう☆
またいつかお会いできますように!